Elac  Cartridge

<ブロローグ>

人宅のカートリッジホルダーの中にひときわ目を引く赤くて丸いカーリッジを発見しました。

STS-322というElacの初期ステレオMM型のカートリッジ

ドイツのスピーカーをメインに扱ってきておりますがカートリッジはずっとOrtfonを使用しておりました。

音はどうでもいい,とにかくあの丸くて赤いElacのカートリッジが欲しい!

実際に聴いてみて、更に驚きました!MM、そして初期型だからたいして期待して

いなかったのですが、出てきた音は?MMでも十分、そしてエネルギー感が全然違います。

姿でも、音でも魅了してくれるElac、もっと聴きたい!という事にてElacのカートリッジに引き込まれていきました次第です。

< Elacのカートリッジとは?>

50年代後期から60年代のElacカートリッジはドイツグラモフォンのプレイバックスタンダードに指定

されております。またノイマンのカッティングシステムの準プレイバックスタンダードにも使用が認められていましたが実際にはDSTよりも保守が

簡単という事にてElacを使うレコード会社が多かったそうです。当時のヨーロッパレコード会社の

プレイバックスタンダードのカートリッジの多くがElacだったと見ても良いでしょう。

< STS-200 >

1957年に世界初のMMステレオカートリッジとしてElacのMMカートリッジが特許申請されます。その後、権利がShureに譲渡され

ShureのM3Dが発売されます。日本ではエラックXPという型番にて紹介されておりました。

STS−200はツインコイルとなっておりピンアウトも初期型の3本、後期型の4本のタイプが有ります。

スタイラスは下記のSTS220,320等と共通となっており四角パイプ型となっております。

< STS-220,222,240,320,322 >

STS−200の後継型として60年代初期に発売されます。220、222と数年の間に続きますがこれは

Miracord 10H,15H,40などのプレーヤー付属のカートとして、そしてスペック的には大きな違いは有りませんが

周波数特定がよりフラットに!という具合に少しずつ改良されているようです。

<スタイラス>

STS−200、220、320など共通の四角パイプ型のスタイラスを使用しております。

マグネットにはアルニコV系の角柱タイプが使われており今でも交換スタイラスは手に入ります。

ただ、スタイラスに敏感なカートリッジのようでキチンと選別されたスタイラスでないと歪みの出やすいカートリッジです。

<MST-1、2 >

1956年頃のモノラル用のカートリッジです。78回転用のサファイヤ針と33・45回転用のダイヤモンド針が使用出来ます。

78/33.45回転方式を両面切換えにてマウントしたタイプがMst-2a、dとなります。

< Miracord-10H >

上記のSTS−240,222などが標準装備されていたのがMiracord 10Hなどのプレーヤーになります。

フルオートマティックのプレーヤーで当時のElac高級機でした。コンパクトなサイズに必要最低限なセレクタ―にて

誰でも簡単に扱う事が出来るプレーヤーです。

サイズ:W410xH170xD360   ( 必要幅450mm )

回転数:16 ,33 ,45 ,78

< sale >

Miracord 10H及びSTS-222などのカートリッジ販売可能です。

当店にてサウンドの確認頂いた上での対面販売のみとなります。