German Passive Fader Collection

ドイツの業務用Faderになります。無線と実験(2004、3月号)にいくつかのタイプが紹介されておりました。
気にはかけていたのですが接続方法等もよく解らず特に必要も有りませんでしたので、数年が過ぎてしまっておりました。
東ドイツのスタジオスピーカーを聴くようになり、改めてドイツの業務用音響設計の素晴らしさ
を認識するようになりました。スタジオつながりでMaihak66cを聴いたのが始まりです。
Faderを使うと改めてボリュームの大切さ、音作りのバランスなどを再認識させられます。
そして、今ではいくつかのFaderを愛用しております。

ドイツのフェーダーというとEckmillerW85などが有名で人気が有りますが、他にも素晴らしい音質の物が沢山あります。
いや、むしろW85がある意味特殊なサウンドかもしれません。今までドイツのフェーダーは情報も少なく、キチンと紹介および販売されて
来ておりませんでしたので、少しでも多くの音楽を愛する人達に紹介及び販売できたら幸いです。
高価なプリを買うより手頃に最高のサウンドを楽しめる事と思います。ぜひ、機会があれば聴いてみて下さい。

< 販売中!>


EAB W66a 木ケースRCAパネル処理済 57,000円・ペア

< Maihak 66c mono >

はじめて聴いたフェーダーがこの66cでした。最初の印象はコクがある音という感じでした。そして、定位が良くなり音のまとまりが良くなりました。ボリュームがいかに音作りに対して重要かを思い知らされたFaderです。ドイツの音響技術のすばらしさを再認識させられた逸品です。

内部はスライド抵抗がペアで入っており、バランス、アンバランス接続ともに可能です。無垢のツマミにガッチリとしたフレームが特長です。スライド部はそろばんのようなベアリング4個で溝に沿って動いております。リボンにて接続されており、リボンは上下のプラスチックのガイドにてサンドイッチされております。

サイズ:W39.5xH190xD95
コネクタ : 8ピン、バランス接続(XLR)、アンバランス接続(RCA)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

< MAIHAK W87 stereo >

 Maihak66cのステレオタイプになります。4枚のスライド抵抗が入っており、リボンが2段重ねの構造になっております。外部の仕上げなども66cに準じます。

サウンドも66cに準じますが、ステレオタイプですので、AMPのバランスがとれていれば、操作性はこちらの方が簡単です。

サイズ:W39.5xH190xD95
コネクタ : 12ピン、バランス接続(XLR)、アンバランス接続(RCA)

 

 

 

 

 

< Eckmiller W68 unbalance mono > 

 Eckmillerのスライド抵抗の物になります。アンバランス仕様(RCA)になっております。W85のサウンドとはまったくの別物です。サウンド的にはこちらの方がレンジが広く、スケールのあるサウンドです。これぞEckmillerといった感じです。Eckmillerは名前が先行してしまい、W85などのサウンドを聞いてガッカリしてしまう方もおります。このW68は構造もシンプルが故のストレート感のあるサウンドです。大変素晴らしいです。そして同じスライド抵抗物のMaihakはEABとは内部構造も異なる点や外観の演出などのEckmillerの素晴らしいところでもあります。構造的には一番、埃が内部に入りやすいようで、掃除の際にも一番内部が汚れているのがこのタイプになります。スライド部とは2本のリボンにて接続されておりガイドはついておりません。

コネクタの8ピンは外部に出ているので接続もしやすい構造になっておりますが、ピンが破損しやすい欠点も有ります。お薦めの逸品です。

サイズ:W39.5xH190xD117
コネクタ : 8ピン、アンバランス接続(RCA)

 

 

< Eckmiller W68 balance mono >

上記のW68のアンバランス仕様になっており、スライド抵抗が2枚インストールされております。サウンド等も上記に準じます。スライド部とはMaihakなどとは違いリボンが渦巻き状に巻かれております。W85も同じになります。

サイズ:W39.5xH190xD117
コネクタ : 8ピン、バランス接続(XLR)、アンバランス接続(RCA)

 

 

 

< EAB W66a-U mono >

 

 EABのW66aはアンバランス接続(RCA)となりスライド抵抗が1個のみ入っております。ツマミはプラスティックでプレートも薄いスチールでMaihakと比べると軽めのデザインとなります。スライド部には44個のベアリングが使われており動作が非常にスムースなっております。Maihakと同じようにリボンにて接続されておりますがプラスティックのガイドが片側のみに使われております。

サウンドはMaihakと比べるとこちらの方がレンジが広く、スイートなサウンドに当方のシステムでは感じられます。スライド抵抗部はMaihakとほぼ同じ物を使用していると思われますが、サウンドの味付けが違うとは不思議なものです。

当方所有の物はプレート部に塗装シミのようなものが見られますが、もともと業務用のものですので、日焼けや傷も付いている物も多く見られます。

サイズ:W39.5xH190xD95
コネクタ : 8ピン、バランス接続(XLR)、アンバランス接続(RCA)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

< EAB W66 mono >

 

 W66a-uのスライドが2枚入っておりMaihakの66cとほぼ同じ抵抗構造となります。内部配線等が多少違う位にしか見えません。スライド部はベアリングが使われており非常にスムースな動作となります。埃対策としてスライド部に茶色の板が付けられております。実際にメンテにて内部チェックをしておりますが、このW66が内部も一番綺麗です。ちなみに一番埃っぽいのはEckmillerになります。ツマミは無垢のがっちりとした物が使われており、作りも良いかと思います。

サイズ:W39.5xH190xD95
コネクタ : 8ピン、バランス接続(XLR)、アンバランス接続(RCA)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  < Eckmiller W85 mono >

ドイツのフェーダーと言えばW85だと言われる方も多いでしょう。EMTとの相性が良いとか、○○氏が愛用していたなど、最高峰として紹介されております。まず内部構造の複雑さに驚きます。他メーカーのシンプルで合理的なデザインのドイツ物に対してこれでもかと言える位の複雑さで恐れ入ります。サウンドの方は他のメーカーの物に比べてレンジが多少狭く、癖があるように思えます。このサウンドの癖が好みのわかれるところでしょう。スパイスというか、隠し味のようなものです。古い音源などはこのW85特有の癖が上手く働きまして、とても上品かつ濃くのあるサウンドに聴こえます。ヴォーカル物なども良いでしょう。ある意味ウエスタンに通ずるサウンドという感じです。初期型と後期型では内部のパーツが多少違います。スライドの支柱の太いのが初期型です。コンデンサもブロックコンデンサが使われております。抵抗も違うようです。そして側板の内部に黒い絶縁体が貼られているのが初期型になります。

サイズ:W39.5xH190xD117
コネクタ : 8ピン、バランス接続(XLR)、アンバランス接続(RCA)

 

 

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